バレンシアガ

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設立者はクリストバル・バレンシアガ。スペイン人の彼だが、“マガザン・デュ・ルーブル”のサン・セバスチャン店で働いていたとき、パリのモードに触れる機会を与えられ、その影響により後に自社ブランドのメゾンを開き、パリのモードの要素をバランス良く配合した作品を手掛け、それがスペイン人の間で話題となり高評価を得ることに繋がる。その中でも特に富裕層である貴族たちから絶賛され、バレンシアガのメゾンは一躍、人気メゾンとなる。

しかし、1931年、スペイン国家が君主制から共和制へと移行したのを機に、バレンシアガの顧客は減少傾向をたどり経営難に陥いり、ついに倒産してしまう。バレンシアガは活動の場をスペインからフランスへと移した。

バレンシアガの特筆すべきデザインのアプローチは、ディオールなどの、身体にフィットさせることによりアウトラインを強調し、シルエットを形成するものとは違い、むしろ身体から離すことによって狙いどうりのフォルムを作り出す手法が用いられていた。むろん慎重な生地の厳選、高い裁断技術、優れた縫製技術があってこその事であった。

シャネルはバレンシアガの事を“自分でデザインし、パターンをおこし、縫製し、すべてをこなす事の出来るただ一人のクチュリエ”と称し、セシル・ビートンはバレンシアガを“クチュール界のピカソ”と呼んだ。

バレンシアガは“クチュリエは計画の上では建築家、フォルムの上では彫刻家、色彩に関しては画家、調和とゆう点では音楽家、そしてムジュール(節度)に関しては哲学者でなければならない”と語り、この言葉の意味を、シンプルでありながら、芸術的なシルエットを女性にもたらすことにより具体化してみせたのである。

1968年、“クチュールを支えていた生活は終わった”、この言葉を最後にバレンシアガは引退し、その4年後、1972年、永遠の眠りについた。

現在はフランス人のニコラ・ゲスキエールが主任デザイナーを務め、バレンシアガのデザイン・アプローチを継承し、現代のモード界においても、バレンシアガ特有の宝石にも並ぶ、眩い構築的シルエットを備えた、ファッション・アイテムの数々を解き放ちつづけている。





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